焚き火と人のヒストリー

その他
Woodwickの焚き火の音がでるキャンドルと一緒

人類は長い年月、焚き火とともにありました。煮炊きのためであったり、火をつかって暖をとったり、物をつくるために加熱して形をつくったり、信仰上の神として崇めたり。様々な形や役割を担ってきました。

現在の電気で生活するようになったのはエジソンが開発してからですので、人類の長い道のりを考えるとつい最近の事です。それまではずっとずっと火を使ってきました。

今も焚き火で暖をとる国は多くありますし、アフリカや中南米などは毎日の食事など生活の為に焚き火をつかっています。もちろん危うさもあり、そこから炎や煙により亡くなるかたも多く、重要なツールではありますが、危険も併せ持ったのが焚き火です。

毎日の食事の為に薪を集め、焚き火を行って暮らしています。人間だけが多くいる動物の中で「火」を扱えると言われています。他の動物、チンパンジーなどは後天的な修学によれば火をつけることはできるらしいが、能動的に「火」をツールとして使えるのは人間だけのようです。

人類学的研究によると約600〜700万年前に火を使うことを知ったようです。それ以前からも火山の噴火などもあったが、火がモノクロームの影のようにしか見えない他の多くの動物と違ってサルの仲間は色覚が発達している。なんでなんだろうか。二足歩行を選んだサルが、発達させていった「足」。「目」が色覚を発達させる原因はあったのだろうが、火を使うことでより精密な目に進化していったのだろうか。

火は熱くて劇的な視覚効果がある。ビジュアルエフェクトの効果が高いのだ。火を見ていると原始人的な回顧するような脳に本能的な刺激を与える。近寄ればあたたかい。触れば熱く火傷してしまう。原始人にとって、焚き火「火」は恐れ多い畏敬の象徴でもあり神々しい物質だったに違いない。

最初の予想される火は自然発生による山火事などであると言われている。偶然に焼け焦げた動物の肉が香ばしくまた腐敗もしない生肉と違った形で変化した結果を見た先祖達は何をおもっただろうか。きっと「火」がやったに違いない。。。「火」はどうやって起こしたらいいのか。などウホウホ話し合っていたんだろう。

この焼けた消化の良い肉を食べることや戦いで「噛み付く」など顎をつかわない事で頭蓋骨が変化していき、その分「戦闘力」より「知力」が長ける頭蓋骨の形に自然と長い年月をかけて変化していっただろう。猿人、原人、ネアンデルタール人、クロマニヨン人などを比較すると、顎が小さくなり脳みそがおっきくなっている。徐々に賢くなっていったのだろう。

なんと、ケニアのチェソワンジャ遺跡では140万年前の焚き火跡が見つかっているらしい。中国北京周辺の遺跡には長期にわたって焚き火をしていた形跡があるらしい。焚き火をしていてわかりますが、火を消さずに維持させるのは現在でも大変で、小枝だとすぐに消し飛びますし大きな木であっても数時間もあれば焼き尽くします。なので長期間燃やすには豊富な薪を集める技術と、それらを追加していく技術があったのだろうか。一人二人でできることでは無いので、コミュニティでルーチンワークとして火を消さない仕組みがあったのかもしれない。また、この地域には泥灰層があり太陽の熱で自然発火しやすい環境だったようです。なので万が一火が消えても再度「火」が生み出される環境にあったので、焚き火の技術を学びここから「炎」が広がっていったのかもしれないと思うとロマンを感じる。

動物はどうやら常に火を恐れるわけでは無いらしい。一度人間を襲ったクマなどは焚き火の匂いで「人間という餌」をリンクさせて、火よりも「食欲」が勝って襲ってくるのだ。毒のある虫なども温かい火の付近によってくるものもいる。「温かい」=「安全」ではないのだ。ただ、基本的に自然にいる動物は「火」は基本的には苦手だ。煙は多く吸うと発がん性があるらしいので、動物は直感的に避けているのだろうか。

つまるところ「火を灯せば安全」と盲信してはいけない。火があれば猛獣を遠ざけると盲信してはいけない。焚き火をする、キャンプをする、その過程で利用する火は火傷以外の「おびき寄せる危険」も考慮して「焚き火」をするのが生きていく上での学びになるのではないだろうか。

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